2017年2月18日土曜日

ぴかぴかの夜に













https://eggs.mu/project/arabaki_rock_fest17_live

アラバキHASEKURAオーディション、一次投票審査を通りました。

3月4日の公開ライブ審査に進めます。来てください。いいものを見せたい。

これを書いてるのは2月15日の21時前で、1時間半前に一時通過のメールが来た。

400組中の、8組。確率にすると2%だって。ほんと???

わたしは蛇口をひねって水が出るように音楽がつくれるような天才じゃない。

自分に期待をしたこともほとんどない。

ただただ音楽が好きなだけ、ただそれだけ。

だからみんなすごい。本当に尊敬する。

投票や応援してくれたり情報をシェアしてくれたみんながすごい。

と、わりと真顔で本気で思ってます。

運んでくれて、ほんとにほんとにありがとう。

3月4日、仙台Rensaでのライブ審査に出演します。

みなさんが導いてくれた舞台です。



■ライブ審査詳細■
公演:ARABAKI ROCK FEST. 17 未来サミット -HASEKURA Revolution-
日時:3月4日(土) 開場12:00/開演12:30
会場:仙台Rensa
料金:入場無料(要入場券)  ※2ドリンク制¥1,000(当日)

※入場無料ですが、事前予約が必要となります。
 チケット詳細は下記よりご確認ください。
 https://arabaki.com/info/miraisummit/
※必ず開演時間までにお越し下さい。
 開演時間を過ぎた場合、チケットは無効となります。

<特別審査員>
荒吐親善大使:堂島孝平/上中丈弥(fromTHEイナズマ戦隊)





うそみたいだけど、うそじゃないんだなあ…

うそみたいな現実を重ねていつかのうそを全部現実にして死ぬときに神的ななにかにぜんぶうそだったんだよって言ってもらおう、それでぜんぶおっけーだから目の前にあるものをあとは全力で愛します

2017年2月14日火曜日

SWAY SWAY SWAY


去年の末くらいから音楽がつくれなくなった。

ありがたいことにここ3年くらいCM音楽やBGMの仕事でお金をもらうようになっていて、そうしてるうちに自分がどんな音をつくっていたのかわからなくなった。
もちろん仕事そのもの自体には何の罪もないし、わたしを信頼して仕事をくれた人たちには有難さしか感じてない。
でも体だけ正直で、わたしは自分でおもってるほど器用ではなかったみたいで、キーボードのある部屋に行くのもしんどくなってた。
こんなに音楽をつくらない時間が続くのは20歳以来はじめてで、心がどんどんひとりの場所に潜っていってるのを感じた。すごく焦った。

そういうときに、ハードディスクの奥から日記が出てきた。
自分自身やあらゆるものを粗雑に扱っていた時期、とても傷つけてしまった人と1年くらい前に話したときに書いたものだった。

そこには

「本当に本当に申し訳なかったと思ってる、というようなことを伝えたら『そんな謝罪はおまえの自己満足だ、これからのおまえの生き方で示せ』と言われた」

と書いてあった。

傷つけたひとがたくさんいて、誰かを試したり傷つけなければ自分の痛みがわからなかった頃があった。

2013年、「ARAHAMA callings」というアルバムをつくった。震災で失われたことたちを、音楽のなかで永遠にしたかった。人からどう思われるかとかそういうことを意識せずに何かに没頭したのはうまれてはじめてだった。

つくり終わってみたら、色んなひとに「ありがとう」と言われた。よくわからなかった。

よくわからなかったけど、鼻のおくがツンとして、ずっと泣いてた。


わたしのこころにわたしの知らない場所があって、その場所をずっとつつかれているような気分で、そんなことが人生にあり得るということ自体をはじめてその時に知った。

ことを、今回アラバキのオーディションに応募して思い出しました。

同じ場所をつつかれてるんだと思う。

それがこころのどこなのかはまだ分からないし、たぶん言葉にできないので、いつか音楽にしようと思った。

生きることは螺旋階段をのぼってるのと同じで、様々なレイヤーで同じ景色を何度も見るけど、それは同じ景色じゃない。上から見ると円だけど、横から見ると上に伸びてる。

気付けないけど、少しずつ、進んでる。

投票〆切まであと1時間ちょっとだけど、もう一度投票サイトのリンク貼ります。

https://eggs.mu/project/arabaki_rock_fest17_2nd/artist/OM_73

今日までの一週間、タイムラインやフィードに何度も同じリンクを貼ってるのでげっそりさせてしまった方もいると思うけど、でもものぐさで臆病故に何かにしがみつくのが苦手なわたしが必死になれたのは応援やシェアをしてくれた、メッセージをくれた、そして傍で励まして協力してくれたみなさんのおかげです。
こんなに支えてもらえるなんて思ってなかった。本当にありがとうございます。




自分が人に聴いてもらえる音楽をつくって、そしたら荒浜に東北に興味を持ってもらえるだろうかと思った夏があって、それが音楽をつくる底にはいつも沈殿していて、ARABAKIに出たい!だけじゃここまでできなかった。

応えたいし、かえしたいな。何年かかるかわからないけど。







本当に珍しく必死になっていて、最後の一押し!と思ってごく親しい友達にLINE送ったら、全員から「もう投票したよ」って返信がくる。

10代のころ。
荒浜にあった実家の自分の部屋の東の出窓に腰掛けて、煙草を背伸びして吸いながら、音楽を聴いて、朝を待ってた頃のことを覚えてる。
むかし、わたしは音楽とたったふたりきりだった。
まだ全然覚えてる。
いつかあの子にも届けばいい。


2017年2月12日日曜日

アラバキ わたしを  えらんで



2011年3月。


大粒の雪が降り続ける深夜の山形で、アパートの窓越しに白銀の外を眺めながら春のことをおもってた。
育ったまち 仙台市の荒浜を、大きな波がさらった。たくさんの命と一緒に。
続く余震と交通網の麻痺で仙台には戻れず、少し眠って起きたらツイッターをひらいて安否確認の手伝い。
いつの間にかキッチンの換気扇と地鳴り音の区別がつかなくなってた。
からだもこころも疲弊しきっていて、すぐ近くの死の気配に抗うように、
頭のなかで生成した春のにおいをたぐり寄せてた。




はじめてアラバキに行ったのは15歳のとき。
はじめての音楽フェスだった。
わたしにとってそのころの音楽は、希求で色彩で光明で宗教で教典で麻薬で、そして平面だった。
(例えば平面は、自分の部屋にあった青いMDコンポやウォークマン、ヘッドフォンの中とか、そういうものだったのだと思う。)

アラバキはそこからわたしを引きずりだした。

音楽は四方からふわふわと響いてて、森を歩けばまた違う音楽が聞こえてきた。
そのときに、音楽がこの世のものであることをはじめて知った。
“ここではない場所“に連れていってくれるものではなく、目の前の今この瞬間に音は鳴っていた。
身体と五感から立体を成して、それは世界の輪郭になった。
堆肥。湿った森。芝生。ひだまり。夕暮れ。
春のにおいはアラバキのにおい。
とじこめられた真冬の山形で、アラバキに行きたいなあ、と思った。




待ちわびた春が通りすぎて、その年のアラバキは夏にまで押した。
たった一度の夏季開催だった。
いつも通りのアラバキではなかったけれど、いつもと同じ夏だった。
あんなにも死の気配を感じなければ、いつもと同じ季節をかんたんに捉え損ねてやり過ごせたかもしれない。
テントの前で、ビールを買いに行った友達を待っていた。
真っ青な空にはトンボがたくさん飛んでいて、足下にはバッタが飛び交い、色や香りがとても濃かった。
草の上に裸足で立つと、からだがびりびりした。 
そこかしこから生命が湧いていた。
わたしも息をしていた。
この夏が訪れなかった人たちを思いながら。
風にのって、遠くのステージから音がきこえる。
あ、生き延びたんだ、その瞬間になぜか思えた。

そして、いつかアラバキに出れる人になりたいと思った。

DTMソフトの使い方すらよくわからなかったけど、仕方なかった。
そう思ってしまったのだから。
その夏を最後に、15歳から毎年欠かさずに足を運び続けたアラバキには行かなくなった。
友達に誘われても、友達が出ても、関係者チケットをもらっても、絶対に行かなかった。



 
2013年以降、毎年3月11日とお盆の時期に荒浜でライブをしている。
有志のボランティアやミュージシャンが毎年支え合いながらつくっているイベントで、わたしはその場所をとても大事にしている。
参加する度にあの日のことと、そこにある命のことを考える。
そしてここが、自分の音楽のかえる場所であるということを確認することができる。


行きたい場所と、かえる場所。
たくさんの気づきとすこしの勇気がここにはあって、2017年のアラバキ オーディションに応募しました。


本当はこういう場に出るのが苦手だし、自分のつくるものに自信を持てたことも一生のうちでトータル30秒くらいなのでどんな顔して色んな人に伝えればいいか今もわからないんだけど、自分だけが良ければ今まで通りCM音楽やBGMの仕事をもらって一生部屋で職業音楽家してれば良かったはずなんだけど、でも、心からわたしの音楽を愛してくれてる人たちがいることをわたしはもう知っていて。何かしてもしなくてもぜったい何か言われるんだから、自分が正しいと思うことをやりなよってデヴィッドボウイも言ってた。


アラバキに行きたい。
アラバキに出たいです。
なんでもいいからとにかくフェスに出たいな~みたいな他の誰かにはあげたくない。


オーディションは投票制でおよそ400組がエントリーしていて、ステージに立てるのは上位の2組です。ツイッターアカウントまたは新規で会員登録しなきゃいけなかったりとちょっと面倒なんですが、良かったら下のリンクから投票してください。投票は2月14日までです。
https://eggs.mu/project/arabaki_rock_fest17_2nd/artist/OM_73


・震災のあと電気が通じてすぐ、GarageBandの使い方を勉強するところ
から始めてつくった音をまとめた2011年のミニアルバム(右も左もわか
らないところを七尾旅人さんに拾われてリリースに至りました)
http://www.diystars.net/hearts/P00165.html


・なくなった町やモノの記憶を音楽で再構築して音楽のなかにとじこめて
永遠になればいいなとおもって2013年につくったアルバム
https://satonami.bandcamp.com/album/arahama-callings


・これまでやったことつくったもの
http://om-73.tumblr.com/
https://soundcloud.com/om73



あれから6年、今年27歳になります。
東北の冬は長くて、春が待ち遠しい。それはいつも通りに。